北部の聖地、安須森御嶽に呼ばれる
安須森御嶽の入口と思しきところに免責10万円号を停め、俺と友達は山へ入って行った。
山の頂上を目指す
そもそも御嶽とは何をする場所だろうか。簡単に言えばお祈りをする場所なのだ。お祈りするのは神人(かみんちゅ)であり、主に女性が司る。(まれに男性の神人もいるらしい。)男子禁制というのはこれが起因なのかもしれない。また、お祈りする場所=聖地であることから、たやすく立ち入ることを禁じ、親は子へ「絶対に御嶽に入るな」と教育する。
ものすごく簡単に御嶽を説明すると上のとおりだ。これが何百年にも渡って沖縄、その昔は琉球王国の歴史、文化、習慣だったことから、今でも「男子禁制、たやすく足を踏み入れるべからず」と考えている人も多いが、その逆に風化し、誰でも立ち入るようになっているのも現実だろう。
離島大好きっ子はなぜ行くのかといえば、別に興味本位で行くわけではなく、もしかしたら「呼ばれてるから行く」のかもしれない。今回はシャーマンみたいな友達と行くので、ある意味これも何かの運命なのかもしれない。
森に入り、碑がいくつか並ぶあたりから登山が始まる。頂上まで時間的には30分もかからないが、この山道が実はハンパなく険しい。
富士登山でいうところの、吉田口ルートの八合目、九合目あたりの険しさである。周りに掴まるためのチェーンやロープがあるほど急勾配で、場所によっては両手を使うぐらいに岩がゴツゴツしている。そして今は8月。二人は汗だく。思わず口からこぼれる言葉・・
俺:何の罰ゲームですかこれ?(濁汗)
友:ふぁいとーっ
俺:いっぱーつっ(をい)
いやまじヤバイ。チョー覚悟が必要。ってかペットボトルの水を持ってきて良かった。頂上に着くころには干からびるほど汗をかいてるぞ。津堅島に続いてまたしても服がびちょびちょだよ。
30分しかかかっていないのに、1時間ぐらい登山している気分になる。うっそうとした茂みで頂上が見えないからか、それともやはり聖地に足を踏み入れるべからずなのか。
俺たちは汗だくになって頂上に着いた。その頂上からのぞむ景色は・・・
うおおおっ!
すげえっ!(゚∀゚)!
こりゃたまげた。マジびっくり。すげーしか言えない。与論島とか伊平屋島、伊是名島まで見えちゃう。
ここでお祈りするのか・・すげえ理解できるな。空気が地上とぜんぜん違うもんな。これは土地のパワーなのかな?ってかここまで神人のおばあちゃん達登ってくるのか。そっちの方がもっとすげえな(汗)
ちなみにここ、安須森御嶽は沖縄の七御嶽の一つ。さらに沖縄を創生したアマミキヨがここに初めて降り立ち、この地から沖縄を創ったとの伝説も残されている。久高島の神話とバッティングするけど、日本全国に天の岩戸伝説があるのと同じようなものだ。気にしない気にしない。
写真じゃ景色の凄さが伝わりづらいだろうから動画も撮ってみた。
ちょっと酔いそうなパン(汗)
真夏の参拝は止めた方が良いだろう。マジで暑くてヤバイ。タオル、水は必須。さらに足元が悪いのでちゃんとした靴を履いてきた方が良い。そして高所恐怖症の人は行かない方がいいと思う。景色を見てクラっとした日にゃ足を踏み外してゴツゴツした岸壁に落ちることになる。たぶん死ぬと思う(滝汗)